遠くまで効率的に運ぶ交通インフラを整えてきました。
これにより私たちは移動にかける時間を節約し、浮いた時間をより余暇や仕事に充
てることができるようになったのです。
交通インフラのある国とない国では、1日のうち移動にかける時間に大きな差異が
あります。
水を手に入れるにも一日3時間も徒歩で往復が必要な人たちもいれば蛇口をひねれ
ば手に入る人もいるのです。
その格差は大きなはずです。
ところが、世界各国の人たちが1日のうちで移動にかける時間をモニターしたとこ
ろ、富める国の人も貧しい国の人も、自動車を持っている人も、持っていない人
も、地方に住んでいる人も、都会に住んでいる人も、一日のうちで移動にかける時
間はほとんど同じで、1時間から1.5時間程度だというのです。
あなたも同じようなものではないですか?
なぜこんなことが起こるのでしょうか?
何のために富める国はいままで膨大なコストとエネルギーをかけて、道路や自動車
や鉄道網などを構築してきたのでしょう?
技術の進歩により同じ距離であれば、より短時間で移動できるようになったのです
が、その分、より遠くまで行けるようになりました。
遠くの会社まで勤務でき、遠くのショッピングセンターまでお買い物に出かけら
れ、より遠くの遊園地にまで遊びにいける。
しかし、道路を作れば、自動車を買う人が増え、より遠くに出かけ、そして渋滞を
招く。
結局、便利な交通手段を手に入れても、人々は貧しかったときと同じ時間だけ移動
に費やしてしまっているのです。
もっと移動にかける時間を短くして、その分を別のことに使えばよいのですが、人
間というものはそうはできないようです。
<strong>節電タップを買い、待機電力を削減する </strong>